ホーム > 公演情報 > リーディングナウ2014「マッチ売りの少女たち」
リーディングナウ2014『マッチ売りの少女たち』
チラシのダウンロードはこちら>>クスクス、っと。
3年目となりましたリーディングナウです。さる6月7日、この作品の出演者オーディションが行われたのですが、今回のオーディションは、はじめからおわりまで、台本を何度も演じてみるという形で行われました。(毎年、演出家によってオーディションの方法は変わるものです。)ひとりで黙読しても、ニヤニヤしてしまうこの作品だったのですが、やはり俳優さんたちが演じると、思わずクスクスっとしてしまう私がいました。わからないのに、なんだかおかしい、けれどそれはどこかおそろしくもある。そんな作品を、いつも、ありそうで、なさそうで、やっぱりありそうな作品をつくる京都の田辺さんと、選ばれた俳優たちがどんな作品にしてくれるのか、なんだか今から、ニヤニヤしてしまいます。
宮崎県立芸術劇場演劇ディレクター 永山智行

劇作家の別役実さんや「不条理劇」が大好きな方はもちろん、それらにあまり馴染みの無い方にもぜひ今回の企画が、さまざまな演劇のカタチがあることを知っていただく機会になればと思います。
別役実さんは脚本の書き方を教える講座をされるときに、短いコントを受講生に書いてもらうのですが、そこでは「舞台の上に死体が一つ」か「舞台の上に爆弾が一つ」という書き出しで始めてもらうのだそうです。
もちろん、この場合必ずしも「死体」や「爆弾」である必要はない。なんなら「財布」でも「靴の片一方」でもいいのである。しかし初心者の場合、こちらの方が「異物」感が弱いから、反応が日常的で、上っ面だけのものになってしまいかねない。逆に「死体」や「爆弾」は、本来存在の根源にかかわるものだけに、その反応もまた根源的なものにならざるを得ないというわけである。
『別役実のコント教室』白水社,2003
日常のなかに強い「異物」が現れるとき、はじめわたしたちは戸惑います。その登場の理由が分からずどうしてこんなものがあるのだと。けれども次第にその「異物」はわたしたちが当たり前だと思っている考えやモノの見方を揺さぶり、柔軟に考える仕方を示してくれます。「異物」との出会いは不安をかき立て面倒くさいものではあるのですが、それへの想像を働かせることによって、わたしたちの生も豊かになっているのです。
演劇にはいろんなタイプのものがあります。いわゆる「不条理劇」の作品が、ただ分かりにくいというだけのものではなく、豊かな可能性を秘めた演劇のカタチであることをご紹介できればと思います。
演出 田辺剛(下鴨車窓)

タイトル
リーディングナウ2014『マッチ売りの少女たち』
原 作
別役実
脚 本
平田オリザ
演 出
田辺剛(下鴨車窓)
日 時
2014年8月30日(土) 開場/18:30 開演/19:00
31日(日) 開場/13:30 開演/14:00
会 場
メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)
イベントホール
>>交通アクセス
出 演
有村香澄(劇団新世界) | 蛯原妃南(宮崎大宮高校演劇部) | 大坪成樹 |
小田翔吾(劇団新世界) | 假りや通子(空の民) | 斎藤建郎(sputnik) |
濵砂崇浩(劇団こふく劇場) | 細越みちこ(演劇集団 円) | 前田晶子(劇団ゼロQ) |
餅原奈々(劇団25馬力) | | |
チケット料金
一般 1,500円
くれっしぇんど倶楽部会員 1,300円
学割(小学生~大学生) 1,000円
※全席自由・日時指定
※当日券500円増し(ただし、学割を除く)
※就学前のお子様のご入場はご遠慮ください。
※学割は、入場時に学生証の提示をお願いしております。なお、中学生以上のお客様で学生証の
提示が無い場合は、学割での入場をお断りする場合があります。あらかじめご了承ください。
チケット取り扱い
メディキット県民文化センターチケットセンター 0985-28-7766
・窓口 午前10時~午後6時30分 / 月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日休館)
・インターネットチケットサービス(24時間/セブン-イレブン受取)
宮交シティ 0985-51-1311
蔦屋書店宮崎高千穂通り 0985-61-6711
チケットぴあ 0570-02-9999〔Pコード 438-154〕
セブン-イレブン(マルチコピー機)
チケット発売日
くれっしぇんど倶楽部会員 7月6日(日) / 一般 7月14日(日)
託児所案内
託児サービスがございます。(料金:1,000円 対象:生後3ヶ月~小学校低学年)公演日の3日前まで受付、
定員になり次第締切ります。なお、キャンセルされる場合は公演日の3日前までにご連絡ください。
■お問合せ マミーズファミリー 0120-194-041(月~土9:30-18:00 日祝日休み)
主催・お問合せ
公益財団法人宮崎県立芸術劇場 〒880-8557 宮崎市船塚3丁目210番地
Tel:0985-28-3208 Fax:0985-20-6670
支 援
平成26年度文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業

 | 田辺剛(たなべつよし)
劇作家、演出家、演劇プロデューサー。劇場「アトリエ劇研」(京都市左京区)ディレクター。 1975年生まれ。福岡県福岡市出身。現在は京都府京都市に在住し演劇ユニット「下鴨車窓」を主宰しつつ、国内外さまざまな地域で創作活動やワークショップを行っている。2005年に『その赤い点は血だ』で第11回劇作家協会新人戯曲賞を受賞。2006年秋より文化庁新進芸術家海外留学制度で韓国・ソウル市に一年間滞在し、劇作家として研修する。2007年に『旅行者』で第14回OMS戯曲賞佳作を受賞。
WEB http://tana2yo.under.jp/ |

オーディションで選抜された出演者によるリーディング(朗読劇)公演です。このシリーズでは、国内外で活躍する新進気鋭の演出家を招き、約1週間の創作期間ののちに公演を行います。